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RSSH.CONF(5) Derek D. Martin RSSH.CONF(5)
/etc/rssh.conf - rssh の設定ファイル

概要

rssh.confrssh の設定ファイルである。 これにより、システム管理者はシェルの動きを制御できるようになる。 設定に使うキーワードは、それ自身で行を構成するか、 またはそれに続くイコール記号('=')と設定値とともに使われる。 コメントはクロスハッチ('#')で始まり、行の任意の場所に置くことができる。 設定オプションでは大文字と小文字を区別しない。 行の先頭や行の終り、イコール記号とキーワードや値との間の空白は無視される。 もし設定値が空白を含むのであれば、それ(少なくともその空白)は シングルクォートまたはダブルクォートで囲まれていなければならない。

デフォルトの設定ファイルは、 rssh のソースとともに提供される。 設定ファイルがない場合は次のデフォルト値が使われる。 umask は 022 で scp のみが許可される。 設定ファイルがある場合は、scp と sftp のどちらも明示的に 許可されていなければ、ユーザは閉め出される。

v2.1 からは、user キーワードを使ったユーザごとの設定オプションが 使用できる。詳細は追って説明する。

設定キーワード

scp が許可されていることを示す。
sftp が許可されていることを示す。
cvs が許可されていることを示す。
rdist が許可されていることを示す。
rsync が許可されていることを示す。
scp/sftp セッションで作成したファイルの umask 値を設定する。 通常は、ログイン時にユーザのシェルによって設定される。 システムデフォルトを使わないようにするために、 rssh は umask を設定しなければならない。
rssh がログ出力しようとする syslog の機能分類(facility)を指定する。 機能分類は syslogd.conf(5) で使われているものと同じものである。 代わりに C のマクロを使って指定することもできる。 たとえば、

logfacility=user
logfacility=LOG_USER

は全く同じで、 rssh に機能分類 user を使って syslog へのログ出力を行わせる。

rssh (実際には補助プログラム)が chroot() システムコールを呼んで、指定されたディレクトリにファイルシステムの ルートディレクトリを変更する。例えば、

chrootpath=/usr/chroot

は仮想的なファイルシステムのルートを /usr/chroot に変更し、 ファイルシステムの /usr/chroot の下以外にユーザがアクセスできないようにし、 /usr/chroot がルートディレクトリとして見えるようにする。 chroot jail を適切に設定するように注意すること。 どのようにしたらよいかのヒントについては、rssh ソースとともに配布される CHROOT ファイルを見ること。また chroot(2) の man ページも参照すること。

もし(/etc/password で指定される)ユーザのホームディレクトリが、 このキーワードで示されるパス以下であれば、ユーザはホームディレクトリ へと chdir される。 そうでなければ、chroot jail の / へと chdir される。

user キーワードはユーザごとのオプション設定を可能にする。 このキーワードは、指定されたユーザのすべての他のキーワードを 上書きする。 すなわち、ユーザ foo に user キーワードを使用したなら、 user 行にある設定だけがユーザ foo に使用され、今までに述べた キーワードによるすべての設定は無視される。 user キーワードの引数は、コロン(':')で区切られた、以下に示す フィールドのかたまりからなる。 フィールドは、順番に:
このエントリがオプションを提供するユーザ名
そのユーザーの 8 進数での umask 値で、シェルで設定するのと同じ意味である。
5個の 0/1 で、rsync, rdist, cvs, sftp, scp の順に、 ユーザーがそれらを許可されるかを示す。 1 はコマンドが許可され、0 は許可されないことを意味する。
そのユーザーが chroot されるべきパス。

例えば、以下のような行になる。

user = luser:022:00001:

これは次のような意味になる。 ユーザ名 "luser" について、umask を 022 に設定し、 sftp を許可せず、scp を許可する。 chroot パスが指定されていないので、 他のキーワードでのデフォルトオプションににかかわらず、 ユーザは chroot されない。 このユーザーが chroot されるようにしたならば、たとえ chrootpath キーワードを使って設定したものと同じであっても、 明示的に chroot パスを指定する必要がある。 もし path に空白があれば、以下のようにそれを括る必要があることを 思い出して欲しい。

user = "luser:022:00001:/usr/local/chroot dir"

さらなる例については、デフォルトの rssh.conf ファイルを参照のこと。

関連項目

rssh(1), sshd(8), ssh(1), scp(1), sftp(1), syslogd.conf(5), chroot(2).

7 Jul 2003 man pages