ATANH(3) | Linux Programmer's Manual | ATANH(3) |
名前¶
atanh, atanhf, atanhl - 逆双曲線正接(inverse hyperbolic tangent)関数
書式¶
#include <math.h> double atanh(double x);
float atanhf(float x);
long double atanhl(long double x);
-lm でリンクする。
glibc
向けの機能検査マクロの要件
(feature_test_macros(7) 参照):
atanh():
or cc -std=c99
atanhf(), atanhl():
or cc -std=c99
説明¶
atanh() 関数は x の逆双曲線正接 (inverse hyperbolic tangent) を計算する。 すなわち、その双曲線正接 (hyperbolic tangent) が x になる ような値である。
返り値¶
成功すると、これらの関数は x の逆双曲線正接を返す。
x が NaN の場合、NaN が返される。
x が +0 (-0) の場合、+0 (-0) が返される。
x が +1 か -1 の場合、 極エラー (pole error) が発生し、 関数の種類に応じて、数学的に正しい符号の HUGE_VAL, HUGE_VALF, HUGE_VALL がそれぞれ返される。
x の絶対値が 1 より大きい場合、 領域エラー (domain error) が発生し、 NaN が返される。
エラー¶
これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を参照のこと。
以下のエラーが発生する可能性がある。
- 領域エラー (domain error): x が -1 より小さいか +1 より大きい
- errno に EDOM が設定される。 不正 (invalid) 浮動小数点例外 (FE_INVALID) が上がる。
- 極エラー (pole error): x が +1 か -1
- errno に ERANGE が設定される (「バグ」の節も参照)。 0 による除算 (divide-by-zero) 浮動小数点例外 (FE_DIVBYZERO) が上がる。
準拠¶
C99, POSIX.1-2001. double 版の関数は SVr4, 4.3BSD, C89 にも準拠している。
バグ¶
glibc 2.9 とそれ以前のバージョンでは、 極エラーが発生した場合、POSIX で要求されている ERANGE ではなく EDOM が errno に設定される。 バージョン 2.10 以降の glibc では、正しい動作をする。
関連項目¶
この文書について¶
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.51 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2010-09-11 |