MSGUNTYPOT(1p) | Po4a Tools | MSGUNTYPOT(1p) |
名前¶
msguntypot - POT ファイルのタイプミス修正時に PO ファイルを更新
書式¶
msguntypot -o old_pot -n new_pot pofiles ...
説明¶
POT ファイルにおいて、翻訳にまったく影響を与えない些細なエラー (例: タイプミス) を修正した際は、翻訳者に余計な作業をさせないように、翻訳した PO ファイルの対応する msgstr の fuzzy を外すべきです。
この作業を手で行うのは難しく、誤りが混入する傾向にあります。このツールはそれを正しく行う補助をします。必要なのは、上記の書式にある前の版と後の版の、POT ファイルふたつだけで、後はすべて自動的に行います。
使用方法¶
簡単に言うと、あなたの「英語の」メッセージにタイプミスを見つけたら、以下のようにしてください。
- - POT ファイルと PO ファイルを再生成します。
-
make -C po/ update-po # メッセージプログラム翻訳用 debconf-updatepo # debconf 翻訳用 po4a po4a.conf # po4a ベースのドキュメント翻訳用
もしくは、プロジェクトの構築設定に従ってください。POT ファイルや PO ファイルが、確実に最新になっているようにするには、どのようにしたらよいか、知っているのでしょう??
- - POT ファイルのコピーを作成します。
-
cp myfile.pot myfile.pot.orig
- - 全ファイルをコピーします。
-
mkdir po_fridge; cp *.po po_fridge
- - タイプミス修正。
- $EDITOR the_file_in_which_there_is_a_typo
- - POT ファイルと PO ファイルを再生成します。
- 上記をご覧ください。
この時点で、タイプミスを修正することですべての翻訳が fuzzy となりますが、メインディレクトリの po ファイルと、fridge に置いた PO ファイルとの不幸な変更は、一つだけのはずです。これを以下の手順で解決します。
- - fuzzy な翻訳を放棄し、fridge から復元します。
-
cp po_fridge/*.po .
- - 意味のない fuzzy を考慮しつつ、PO ファイルと新しい POT ファイルの手動マージ。
-
msguntypot -o myfile.pot.orig -n myfile.pot *.po
- - 後片付けをします。
-
rm -rf myfile.pot.orig po_fridge
以上で完了です。POT ファイルと PO ファイルの双方の msgstr からタイプミスを根絶しましたし、このプロセス中に PO ファイルは fuzzy になりませんでした。翻訳者は、あなたを大好きなままでいてくれることでしょう。
関連項目¶
その名前にもかかわらず、このツールは gettext ツールスイートの一部ではありません。po4a の一部です。もっと正確に言うと、これはすばらしい po4a モジュールを使用する、不格好な Perl スクリプトです。po4a についての詳細情報は、以下をご覧ください。
著者¶
Martin Quinson (mquinson#debian,org)
訳者¶
倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp> Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>
著作権・ライセンス¶
Copyright 2005 by SPI, inc.
本プログラムはフリーソフトウェアです。GPL の条項に基づき再頒布と変更を行うことができます (COPYING ファイルをご覧ください)。
2014-05-02 | Po4a Tools |